最近では『宅トレ』が流行し、さまざまな筋トレグッズが登場してきました。
そんな中でも『アブローラー(別名:腹筋ローラー)』は筋トレグッズの中でも、かなり人気のあるアイテムです。
シンプルで動きも単純なアブローラーは、非常に人気があります。
しかし同時に「どこに効いているのか今ひとつ分からない」「ハードすぎて一回もできない…」という方も多いのではないでしょうか?
筆者が担当するお客様の中にも、アブローラーの使い方で悩まれている人は、かなり多いです。
実際に筆者自身もアブローラーをはじめた当初は、キツすぎて一回もできませんでした。それでも今では何なくこなせる様になっています。
この記事を読むことで『アブローラーの使い方・目安の回数・注意点』を知ることができます。
初心者の方でも分かりやすいように、簡単に説明するので「アブローラーを持っている方」や「今後購入したいと思っている方」は必見です。
アブローラーとは?

アブローラーとは簡単に言えば「腹筋を鍛えるための筋トレアイテム」です。
アブローラーが流行り始めたのはここ数年ですが、存在自体はかなり前からあります(筆者も十年前くらいに目撃した記憶があります)。
軽くてスマートかつ動きもシンプルなので「手軽に自宅で腹筋を鍛えられるアイテム」として、かなりの人気を集めています。
「自宅でできる筋トレグッズランキング」なら必ずトップ3に入る筋トレアイテムです。
アブローラーで鍛えられる筋肉は?

簡単にアブローラーで鍛えることのできる筋肉をご紹介します。
初心者の方も「どこの筋肉を鍛えているのか」は覚えておいた方が、ボディメイクをする上でかなり有効です。
専門的な用語や図解は省いて説明しますが、難しいと思う方は省略しても構いません。
腹直筋(お腹の中心の筋肉)
アブローラーでのトレーニングでは『腹直筋』と呼ばれるお腹の筋肉を最も鍛えることが可能です。
そしてアブローラ最大の特徴は、「腹直筋全体を刺激することができる」ことにあります。
よく体育の授業などで行う『上体お越し(シットアップ)』は、腹直筋の上部しか刺激できないのに対し、アブローラーでは腹筋の上から下まで全体を鍛えることができます。
脊柱起立筋(背中の筋肉)
背中の筋肉のひとつである脊柱起立筋を鍛えることもできます。
お腹と同時に背中も鍛えることができることが、アブローラーの大きな魅力です。
この筋肉を鍛えることで『姿勢の改善』も期待することができます。ただしあまりにも背中に疲労感が残るなら、フォームが悪い場合もあるので注意しましょう。
上腕三頭筋
上腕三頭筋と呼ばれる、二の腕の筋肉(腕の裏側の筋肉)もアブローラーで、間接的に鍛えることができます。
アブローラーでこの筋肉を狙って鍛える人は少ないですが「二の腕のたるみ」に影響する筋肉なので鍛えておいて損はありません。
特に女性の方は、腕の筋肉が付きにくい傾向にあります。アブローラーを行うことで間接的に二の腕のたるみを解消できます。
アブローラー使い方
早速アブローラーの使い方について解説していきます。
アブローラーには主に以下の3つのタイプの使い方が存在します。
- 膝コロン
- 膝コロ
- 立ちコロ
どのフォームでアブローラーを行うかによって、強度が異なります。自分の筋力や目的に応じて、メニューも選択してください。
今回は分かりやすい様に、筆者がyoutube内のオススメ動画も同時にピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください。
それでは順に解説していきます。
膝コロン
主に初心者や女性の方にオススメのフォームになります。
アブローラーで伸びきった状態から元の位置に体を戻すことが難しい人は、このフォームを選択してください。
「地面に倒れるのが嫌だ」という人は、倒れる手前で壁に向けてアブローラーをぶつけて支えにすると、倒れ込む必要がありません。
特に女性の方は、男性に比べて筋力も必然的に弱いため「自分の状態を元の位置に戻す」ことが困難な人も多いはずです。まずは無理をせずに、膝コロンからスタートしてみてください。
トレーニング手順
- 膝を立てた状態で構える
- アブローラを目で追いかける様にして、前に倒れる
- 可能な限り前に進んだら、そのまま倒れる
- 最初の体制に戻って、繰り返す
トレーニングのポイント
- 足はクロスしなくてもOK(動画ではクロスを推薦)
- できるだけゆっくりと動作を行う
- ギリギリまで倒れ込むのを我慢する
膝コロ
最もベーシックなアブローラーのフォームになります。
倒れこんだ位置から、元の位置に戻れる人は初心者でもこのフォームからスタートしてOKです。
ぶっちゃけ上級者もこのフォームでやるのが一番だと思います。理由は「最も腹筋に効かせられて、怪我のリスクも低いから」です。
後でご紹介する「立ちコロ」は確かに強度は高いですが、フォームの難易度と怪我のリスクが高いです。
膝コロに慣れてきたら、今までよりペースを遅くしたり、回数を増やしたりして強度を調整しましょう。

怪我のリスクも考慮すると、このフォームが一番オススメだよ!
トレーニング手順
- 膝を立てた状態で構える
- 目でアブローラーを追いかけながら、前に倒れていく
- 限界まで前に倒れたら、倒れきる手前で状態を戻す
- 最初の位置まで戻ったら、動作を繰り返す
トレーニングのポイント
- 動作はできるだけゆっくり行う
- 回数よりも”効かせる”ことを意識する
- 前に倒すよりも、戻る動作をゆっくり行う
- 限界まで伸びきったところで1秒静止するのもオススメ(さらに強度が上がります)
立ちコロン
こちらはかなり「難易度高め」です。
立位からアブローラーを行う『立ちコロ』は上級者向けのメニューになります。
正直『筋トレ初心者』や『アブローラー初挑戦』の方にはお勧めできません。理由は「他のフォームに比べて怪我をしやすいため」です。
確かに「強度」という面では優れていますが、腹筋よりも背中の筋肉にかなりの負荷がかかります。実際に筆者も立ちコロを行ったことによって、背中に余計な負担がかかったことが何度かあります。
無理に立ちコロを行わなくても、先ほど紹介した『膝コロ』で十分効かせられます。
「とにかく強度と見栄えを重視したい!」という人にオススメのフォームです。
トレーニングの手順
- 立った状態でアブローラーを構える
- 目でアブローラーを追いかけるように前に倒れる
- 限界まで倒れたら、倒れきる前に元の状態に戻る
- 最初の位置まで戻ったら、動作を繰り返す
トレーニングのポイント
- 腰痛持ちや腰に疲労感がある人は絶対にしない
- 動作はゆっくりと行う
- 強度の調節は足幅で行う(足幅が広くなると、楽にできます)
アブローラーを行う回数について

皆さんはアブローラーを何回やっていますか?
人によって回数設定は違いますが、多くの人が「10回・1セット」で行っているのではないでしょうか。
ここではアブローラーの回数設定について少しお話しします。
筋トレにおいて目標回数を設定することは、非常に重要です。「目標回数5回」と「目標回数10回」では1セットの強度が全然違います。
ここでお話しする回数設定を目安にセットを組んでみてください。
初心者や女性はまず10回からスタート
まずは王道の10回を目安に行うのがベストだと思います。
「膝コロ」でゆっくり10回やるのは、筋トレ上級者でもかなりキツいです。
特に初心者なら「10回できなくて大丈夫』です。あくまで10回を目標に行うだけなので、無理にフォームを崩してまでやり抜く必要はありません。
大切なことは「正しいフォームでゆっくりと10回目指して行う」ことです。
慣れてきたら15回〜20回を目指す
筋トレ初心者でありがちなのが「腕立てを100回やった!」「腹筋を300回やった!」などとにかく回数をこなすことを目標にしてしまっているパターンです。
しかしこれは単純に「1回あたりの強度が低い」ことを表してしまっています。
あくまで1セットでどれだけ筋肉を追い込めるかが重要なので、回数をこなすことに囚われてはいけません。何より回数が多いと、セット中にだらけてしまいます。
ある程度の筋トレ歴がある筆者も、現在はアブローラーを15回を目安に行っています。このほうが「集中力を保ちやすいから」です。
アブローラーを10回行うのが楽勝になった方も、15回〜20回の間で行うのがベスト。30回、40回と数だけを追い求めるのはヤメましょう。
アブローラーを行う時の注意点
アブローラーは腹筋を鍛えるのに、とても優れたアイテムです。
しかし同時に間違ったフォームや意識で行うと、怪我をしてしまうリスクもあります。
実際に筆者も、アブローラーが原因で何度も身体に余計な負担をかけてしまったことがあります。
ここではアブローラーを行ううえで「最低限理解しておいて欲しいこと」をいくつかご紹介します。
アブローラーを行う時は、必ずここでお話しする注意点を守ってください。
とにかく動作はゆっくり行う
アブローラーだけでなく、筋トレは基本的に「ゆっくり行う」のがベスト。アブローラーの場合は「1秒で前に倒れて、2秒で戻ってくるイメージ」です。
怪我のリスクを最小限に抑え、筋肉への刺激を高めてくれます。動作をゆっくり行うことで、より筋肉への意識も向けやすくなります。
私が担当した方の中にも、とにかく回数をこなそうとするあまり『とにかく素早く動作を行おうとする方』が何人もいました。
筋トレ初心者だけでなく、中級者〜上級者で筋トレに慣れている方も、意識して動作をゆっくり行う様にしましょう。
回数はあくまで目安。こだわり過ぎない
「回数はあくまで目安」という考えを持っておくことが、筋トレをする上では必須です。
昔の私もとにかく回数にこだわっていました。しかし結果的に1セットあたりの強度は落ちて結果も出ません。
1セット10回と決めていても、12回・13回やっても構いません。反対に、8回で限界を迎えても全然大丈夫です。

筋トレにおいて回数は、あくまで目安にすぎない!
背中に疲労感がある時は行わない
アブローラーは腹筋を鍛えるのに、かなり有効なアイテムです。しかし同時に怪我のリスクがあることも覚えておきましょう。
特に「なんか背中に違和感があるな…」という時は、アブローラでの筋トレを中止することが大切です。私自身、アブローラーで何度か腰を壊してしまっています。
アブローラーは腹筋だけでなく、背中の筋肉にも負荷がかかります。背中の筋肉は疲労が溜まると、腰痛の原因になりかねません。
自身の体調も考慮してトレーニングを行いましょう。
オススメのアブローラー
ここまでアブローラーの使い方や回数について、お話ししてきました。
後は実際にアブローラーを使ってトレーニングを行うだけです。
しかしまだアブローラーを持っていない人の中には「種類が多すぎてどの商品を選んだら良いのかわかない…」という方もいるのではないでしょうか?
そこで筆者がオススメするアブローラーを2つご紹介します。
もちろん、筆者が実際に使用した経験のあるものです。アブローラー選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ハービンジャー:アブカーバープロ

こちらはアブローラー初心者にかなりオススメしたいアイテムです。
ローラー内にネジが内蔵されていて、限界地点まで倒すと、元の位置に戻るのをサポートしてくれます。自分だけの力で戻ることができない人でも「倒れることなく」膝コロを行うことができます。
お値段は5,900円(税抜き)と結構高めですが、本体の形状にもこだわっており、めちゃくちゃ使い易いです。
アディダス:アブローラー

最もシンプルなアブローラーになります。
これといった特徴はありませんが、グリップやローラーの材質が、個人的にはシンプルなものの中で最も使い易かったです。
お値段も2,845円(税抜き)とリーズナブル。耐久性も良いので、長く使用することができます。
「まだアブローラーを持っていない」という人はコレから始めてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アブローラーは動きもシンプルで、筋トレ初心者にも扱いやすい非常に優れたアイテムです。
しかし使い方を間違えると「効き目がない」ばかりか「怪我のリスク」さえあります。
筋トレメニュー全てに言えることですが、必ず基本のフォームや器具の使い方はマスターしてから使用する様に心がけましょう。
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