「プッシュアップバーってほんとに効果あるの?」「どうやって使ったらいいの?」
とお悩みではないですか?
最近では自宅でのトレーニングも流行し『プッシュアップバー』は今や自宅トレには欠かせないアイテムとなりました。
しかし「プッシュアップバー 効果」で検索しても『企業サイト』や『素人記事』しか見つかりません。そこで今回は『ボディビルダー兼インストラクター』である筆者が、プッシュアップバーの効果と使い方を分かりやすく解説します。
これからプッシュアップバーを使ってボディメイクを行いたい
プッシュアップバーとは?

プッシュアップバーとは、その名の通りプッシュアップ(腕立て伏せ)を行うためのアイテムです。
腕立て伏せは、皆さんご存知の通りプッシュアップバーが無くても行うことはできます。しかしプッシュアップバーを使用することで、より効率良く腕立て伏せを行うことが可能になります。
詳しくは後ほど解説しますが、プッシュアップバーは腕立て伏せのフォームを矯正し、怪我を予防することにも繋がります。つまり初心者にもピッタリの「筋トレアイテム」なのです。
プッシュアップバーで鍛えられる筋肉は?
プッシュアップバーで鍛えられる筋肉についてお話しします。
筋トレにおいて、「その種目でどの筋肉を鍛えられるのか」を認識しておくことは非常に需要です。筋トレには『意識性の原則』というものが存在します。これは鍛えている筋肉に意識をおくことで、筋トレの効果を高めることができるというものです。
当然、プッシュアップバーにおいても『意識性の原則』が重要です。まずは「鍛えられる筋肉はどこなのか?」を理解しておきましょう。
大胸筋(胸の筋肉)
プッシュアップバーを行うことで、大胸筋(胸の筋肉)を重点的に鍛えることができます。
プッシュアップバーを使うことによって、自重のみの腕立て伏せに比べて大胸筋の可動域が広くなります。そのため、より効率良く大胸筋に刺激を与えることが可能なのです。また手幅を広げることで、大胸筋の外側に刺激を与えることもできます。
お値段も手頃で場所も取らないので「自宅トレで厚い胸板を手に入れたい人にはピッタリ」のアイテムです。
上腕三頭筋(二の腕)の筋肉
プッシュアップバーで鍛えられるのは、大胸筋だけではありません。二の腕の筋肉である『上腕三頭筋』に刺激を与えることも可能です。
上腕三頭筋は、腕の筋肉の中では最も大きく「逞しい腕や引き締まった腕には欠かせない筋肉」です。野球のバットスイングやバスケットボールのシュート動作などにも大きく関わっているので、スポーツ選手にとっても重要な筋肉です。
また手幅を狭くしてプッシュアップを行うことで、より上腕三頭筋への刺激を高めることができます。よく「毎日でもプッシュアップをやりたい」という方がいますが、そういう方は『応用種目』として手幅を狭くしてプッシュアップバーを使用してみてください。普段とは違う刺激を得られるはずです。
三角筋(肩の筋肉)
肩の最も大きな筋肉である『三角筋』を鍛えることもできます。
三角筋は野球の投球動作、ランニングで腕を振る動作など様々なスポーツシーンに関わっている筋肉です。非常に幅広い動作に関わっており、アスリートなら三角筋を鍛えることでパフォーマンスレベルを高めることができます。
同時に「三角筋は多機能的な代わりに怪我をしやすい筋肉」でもあります。プッシュアップバーなら手幅を広げることで、三角筋の動員を強めることができますが、怪我の要因となるのであまりオススメしません。
プッシュアップバーでは意識的に三角筋を鍛えようとせずに、「自然と鍛えられている」と考えておくのがよいでしょう。
プッシュアップバーの効果

ここからは、本題である『プッシュアップバーの効果』について述べていきたいと思います。
筋トレでは、「この種目を行うことで、どのような効果を得られるのか?」を理解しておくことが重要です。この意識を持っておくことで、前述した『意識性の原則』を高め、筋トレをより効率的に行う事ができます。
プッシュアップバーで得られる主な効果は以下の3つです。
- 厚い胸板を造りあげる
- 筋肉の可動域が広がる
- 手首を痛めずに腕立てができる
それでは順に解説していきます。
厚い胸板を造りあげる
プッシュアップバーを利用して大胸筋を鍛えることで『厚い胸板』を手に入れることができます。
大胸筋は上半身の筋肉の中でも、かなり大きな筋肉のひとつです。この筋肉を意識的に鍛えることで『男らしく、カッコいいカラダ』を手に入れることができます。また、女性ならば『バストアップ』にも大きく関わっており、プッシュアップバーは女性のボディメイクにも有効なアイテムとなります。
よく腕や背中が発達しているのに、胸の筋肉の発達が不十分な人を見かけます。こういう方は、後ろ姿はカッコいいのですが、前からみた時にやや小柄に映りがちです。逆にその他の部位の発達がいまひとつでも、大胸筋が発達していれば見栄えはグッと良くなります。
筋肉の可動域が広がる
プッシュアップバーを利用することで、筋肉の可動域を高めることができます。
通常の腕立て伏せに比べて、プッシュアップバーを利用した時は、上下の移動幅が大きくなります。動作の範囲が大きくなれば、自然と筋肉に対しての刺激も強くなります。筋肉の可動域を高めることで、腕立て伏せの強度は一層強くなるのです。
ただし可動域を広げようとするあまり、手幅を広げすぎてしまう方もいますが、これは『NG』です。三角筋の動員が強くなるので、肩を怪我する可能性があります。適切な手幅で、プッシュアップバーを利用しましょう。
手首を痛めずに腕立て伏せができる
手首を痛めずに腕立て伏せができることも、プッシュアップバーを利用する大きなメリットです。
体育の授業などで行う通常の腕立て伏せは、手首が前腕に対して90°に向いてしまいます。この角度で腕立て伏せを行うと、手首の堅い人には怪我の要因となりかねません。
プッシュアップバーを利用すれば、手首と前腕が水平方向に並びます。この体勢なら、手首の負担を軽減して、腕立て伏せを行うことが可能です。
プッシュアップ(腕立て伏せ)は、高回数メニューとして筋トレに組み込む方が多い種目です。20回や30回など、1セットで「多くの回数をこなす種目だからこそ安全なフォームで行うことが大切」なのです。
プッシュアップバーの使い方と注意点

プッシュアップバーの基本的な使い方について解説していきます。
ここまでで、プッシュアップバーの効果と同時に、使い方も大体は把握できたはずです。ここでは使い方はもちろん、使用上の注意点についてもお話ししていきます。
プッシュアップバーは動きがシンプルで、簡単に誰でも使いこなすことが可能です。以下のポイントを意識して、さらに安全に効率良くプッシュアップバーを使いこなしましょう。
- 胸を開き、しっかりと下まで下げる
- 前傾・後傾姿勢にならない
- 筋肉痛がある時は休む
それでは順に深掘りしていきます。
胸を開き、しっかりと下まで下げる
プッシュアップバーを利用するうえで、最も重要なポイントです。
プッシュアップバーの最大の魅力は、通常の腕立て伏せに比べて「可動域を広くとれる」ことにあります。逆に言えば「しっかりと体勢を下げなければ、効果は半減してしまう」のです。
同時に胸を開くことも大切です。胸がしっかりと開いていない状態でプッシュアップを行っても、大胸筋が十分に可動することはできません。
ただし『怪我をしている方』や『下まで身体を下げられない方』は無理をする必要はありません。できる限りの可動範囲でプッシュアップを行いましょう。
前傾・後傾姿勢にならない
プッシュアップバーを行う時は、前傾または後傾姿勢にならないように注意しましょう。
骨盤がニュートラル(水平)でない状態で、プッシュアップを行うと、効果が半減されるばかりか怪我の要因となります。骨盤はしっかりと水平に保ち、正しいフォームで行うように意識しましょう。プッシュアップの効果を十分に得ることができるはずです。
また限界に近づいてくると、骨盤が自然と落ちて後傾になってしまう人もいますが、これも『NG』です。怪我の原因になりますし、効果も半減してしまいます。
筋肉痛がある時は休む
プッシュアップバーを利用している方から「毎日行っても大丈夫ですか?」という質問がよくあります。決して毎日行ってはいけない訳ではありませんが、ぶっちゃけ『毎日行える程度の刺激』で身体は変わりません。
プッシュアップバーは、自重で行う筋トレなので、強度自体はウェイトトレーニングに比べれば高くはありません。それでも正しいフォームと高い強度でこなせば「次の日は筋肉痛で十分にプッシュアップを行うことはできないはず」です。
「どうしても毎日行いたい!」という方は、せめて筋肉痛がある日は休養を取りましょう。休むことで『超回復』が起こり、筋肉を成長させることができます。
おすすめのプッシュアップバー
最後に、いくつか筆者オススメのプッシュアップバーをご紹介したいと思います。
「プッシュアップバーなんてどれも一緒じゃないの?」という方もいるかもしれません。しかし微妙な品質の違いで、筋トレの効果も大きく異なってきます。
正直『あまりに安すぎる商品』や『古い筋トレグッズ』を使用するのはオススメしません。もしプッシュアップバー選びに悩まれているのなら、今回紹介する3つの中から検討してみてください。
アディダス:プッシュアップバー

大手スポーツブランド『アディダス』が発売しているプッシュアップバーになります。プッシュアップバー選びに悩んでいるなら、これを選択すれば間違いありません。
少し特殊な形をしていますが、この形状が安定感抜群です。お値段も2,860円(税込)で、比較的リーズナブル。取手のスポンジも、ある程度の硬さがあるので耐久性が高いです。
プッシュアップバーの購入が初めての人に、特にオススメしたい商品です。
LEADING EDG :2WAY PUSH UP BAR

このプッシュアップバーの特徴は「バランスを取りながら、プッシュアップバーを行える」ことです。
使い方は2種類あり、スタンダードな『平置きタイプ』と、ゆらゆらと不安定な状態の『バランスタイプ』から選択します。不安定な状態でプッシュアップを行うことで、大胸筋はもちろん、体幹の筋肉にも刺激を与えることができます。
最初はスタンダードな平置き状態からスタートして、プッシュアップの刺激に慣れてきたら『バランスタイプ』に切り替えるのがオススメです。
ハービンジャー:プッシュアップエリート

こちらはやや特殊な『中級者〜上級者向け』のプッシュアップバーになります。
ハンドルが回転式になっており、プッシュアップ動作の中でハンドルを回転させることで、筋肉の可動域をさらに広げることができます。コツを掴むのに少々慣れが必要ですが、使いこなせるようになれば「より強度の高いプッシュアップを行うことが可能」です。
「普通のプッシュアップバーでは物足りない」「自重トレに応用的な種目を取り入れたい」という方にオススメのアイテムです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
プッシュアップバーはシンプルながらも、自重トレに最適なアイテムです。使いこなすことで、ボディメイクをより効率良く行うことができます。
今回お話しした内容をぜひ自身のボディメイクに役立ててみてください。
また当サイトでは、フィットネスに関する様々な情報をお届けしています。もし直接トレーニングやダイエットについて筆者に聞いてみたいことがあれば、「問い合わせフォーム」よりお気軽にご質問ください。

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